「太郎」に「じょーじ」ってダメ?改正戸籍法5月施行でOK・NGのキラキラネームとは写真はイメージです Photo:PIXTA

改正戸籍法が今年施行される予定だ。これに伴い、戸籍の氏名にフリガナが振られることとなる。法務省は、施行に向けてフリガナのOK例とNG例を発表した。一部で話題を呼んでいるその内容とは。(フリーライター 武藤弘樹)

政府が示したOK・NGのフリガナに
「制限」「許容」どちらの印象を受ける?

 2025年の5月下旬に施行される改正戸籍法に関連して、法務省は以降の名付けのフリガナにおいて、キラキラネームでOKなものとNGなものを例示しながら指針を発表した。子どもへの名付けに国が踏み込んだ大いなる一歩である。

 法務省が挙げた具体例で、認められるフリガナは次の通り。

【置き字的な解釈】読まなくても名前の意味を補助する字を用いる
彩夢:ゆめ
美空:そら

【部分読み】読みの一部を当てる
心愛:ここあ
桜良:さら

【熟字訓】熟語に訓読みを当てたもので、すでに知られているもの
五月:さつき
飛鳥:あすか

 一方、認められないとしたのは次の通り。

【漢字と関係ない】
太郎:じょーじ

【別の意味の追加】
健:けんたろう、けんさま

【反対の意味、他の意味】
高:ひくし
太郎:じろう

 さて、この例を見て、まず直感的にどのような感想を持っただろうか。

 読者にこう問いかけてみているのも、実はこの法務省の具体例を見て、人によって正反対の第一印象を持つらしいからである。

 もったいぶらずにサクッと書くが、ある人はキラキラネームが「規制・制限された」と感じる一方で、ある人は「許容された(許容範囲が確保された)」と感じるようである。ちなみに筆者は前者であった。

 だからどうということはなく、自分になかった方の考え方を聞いて、少し考えれば「確かにそういう考え方もできるよな」となるくらいの事柄ではあるのだが、正反対の反応が現れるのでちょっとした心理テストのようで興味深く、そう紹介させてもらった。

 ニュース記事も、作成したデスクの感覚に左右されてか、「制限」か「許容」かのどちらかで書かれていることがあるので、少し意識して見てみると面白いかもしれない。