「もう50代だから」は言い訳、実年齢より10歳以上若く見られる人が日々考えていること写真はイメージです Photo:PIXTA

年齢を重ね、50代に突入したとき「人生は下り坂」と考える人も少なくないだろう。しかし、年齢にとらわれたその発想は、自分自身の秘めた可能性を自ら否定することにつながりかねない。労働社会学者の常見陽平氏が、年齢に縛られない生き方を提案する。※本稿は、常見陽平『50代上等!理不尽なことは「週刊少年ジャンプ」から学んだ』(平凡社新書)の一部を抜粋・編集したものです。

打首獄門同好会のベーシスト
還暦でもステージで大暴れ

 年齢について考えてみましょう。「もう50代だから」と、自分の年齢を理由に何かを諦めていませんか。つまり、年齢に関連した思い込みが呪縛となり、自分の可能性に蓋をしていませんか。

 もちろん、年齢について思うことは多々あります。著名人の訃報を聞くたびに、「そうか、まだこんなに若かったのか」と思ったりもします。加山雄三、吉田拓郎のようにライブ活動終了を宣言したアーティストもいます。若々しく見えたので気づきませんでした。

 そういえば、X JAPANのYOSHIKIなど、アーティストの一部に年齢について「非公開」とする人が現れました。バンドの場合、同級生メンバーの年齢などからだいたいの年齢はバレますし、YOSHIKIに関しても少し調べるとわかるわけですが、年齢にとらわれない世界観づくりに共感します。

 人気ロックバンド、打首獄門同好会のベーシスト、junkoさんはメンバーにすら長年、年齢を公表していませんでした。2010年に音楽レーベルと契約する際にメンバーに明かしました。隠していないつもりであるものの、大っぴらに公表する必要もないと思っていたとのことです。

 2018年12月に開催された誕生会を兼ねたライブで、還暦を迎えたことを公表し、SNSのトレンドに入るほどにざわつきました。7歳の娘も打首獄門同好会のファンで、ライブを観に行ったこともありますが、junkoさんはステージでは大暴れです。彼女のSNS投稿は、筋トレ、ギャルファッションなどに関するものが多く、年齢をまったく感じさせません。