「大学受験」は10代における最大のイベントです。残念な側面でもありますが、いい大学にいけば、なりたい職業になれる確率は上がり、将来の選択肢は増えるのが現在の日本です。それほどまでに大学受験の持つインパクトは大きくなっています。そんな難しい時代でも「自分らしい大学進学」をするために書籍:『17歳のときに知りたかった受験のこと、人生のこと。』が発売されました。本書は、きれいごとを抜きにして、「大学受験とはどういうものなのか」「人生とはどういうものなのか」を考えることができる受験の決定版です。本記事では発刊を記念して本文の一部を抜粋・再編集してお届けします。

東大生の親はエリートか否か
早速ですが、次の質問に答えてください。
「東大生の親はエリートがほとんどである。◯か×か」。どうでしょうか。
答えは×です。
これまで僕は何度か東大生の親御さんにインタビューをしてきましたが、そこで感じたことは、「地方出身の普通の親御さんが意外と多い」ということです。
近年、東大卒同士が結婚し、その子どもがまた東大に入学するという「高学歴ループ」が主流になりつつあるといった報道がされるようにもなりました。
そのため、上流家庭の子どもしか東大には入れないと思ってしまう人も多いですが、まだまだペーパー試験がメインの日本の大学入試は公平だなと個人的には感じています。
僕のように地方の高校に通いながら難関大学を目指す人は、都会の超進学校に通う同い年の学生を見て、「自分とは育ちが違う」と不安になったことが一度はあると思います。
同時に、「うちの子も都市部の名門塾に通わせたほうがいいのでは……」と焦る親御さんもいるでしょう。
ですが大丈夫です。どこにいても結局やることは変わりません。どんなルートであれ、最終的には入試当日に合格点さえ超えればいいのです。そのために必要な教材は書店に十分揃っていますし、さらに現在ではYouTubeなどのSNS 上には勉強法をはじめさまざまな情報が溢れています。
かつては、その教材も情報も地方にはなかったわけですから、今ほどチャンスが増えている時代はありません。