フランスでも、ルーブル美術館、エッフェル塔などは予約優先だし、火災後に修復されたノートルダム大聖堂も、これまでは無料だったが、予約制で有料になった。米国の美術館などでも予約制が広がっている。

 京都において、最も混雑しているのは清水寺周辺だ。参道である二年坂などは将棋倒しなどの事故も心配されるので、清水寺は厳密な予約制で入場者を制限し、時間も分散させるべきだ。

 金閣寺、龍安寺、銀閣寺などもそうだ。伏見稲荷大社に行くには京阪電車でもJRでも踏切を渡らねばならないが、人であふれて危険なので、橋上か地下の駅にするべきだろう。また、参拝が無料だからといって、予約制にできない理屈はない。

 それに銀行がコインの両替を有料にして以来、大量だと500枚ごとに660円が加算されるので、1円玉は赤字、手間などを考えると10円以下のおさい銭は場合によってはありがた迷惑になっている。中国では早くから二次元バーコード決済のさい銭箱が普及しており、東本願寺でもこれを導入したくらいだから、任意のさい銭を予約の条件にすればいい。

 遠路はるばる日本に来る外国人は滞在日数が長い人が多い。日本人は背の高い薄型のトランクを好むが、外国人はすんぐりした箱型が好きだ。置き場所を取るため、新幹線の中でも悩みの種だが、狭い路線バスではさらに目立つ。

 外国人観光客が大きな荷物を持ってバスに乗るのには原因がある。

 日本ではウーバー導入の遅れも含めて、タクシー料金の高さ、外国人対応の質が問題だからだ。特に、京都駅のタクシー乗り場は、無線配車で客が拾えないせいか、個人タクシーが集中し、車体が低くて荷物が載らない、クレジットカードなどの電子決済ができない、外国人対応が苦手といった車が多く、外国人観光客にとって不都合なことが少なくない。おまけに京都駅の南北にあるタクシー乗り場は狭くて非効率であり、国際観光都市にあるまじき状態だ。

 しかも、京都駅を目指して全国から高速バスが来るのに、きちんとしたバスターミナルもない。