
季節の変わり目は寒暖差が激しく、普段よりも疲れを感じやすくなります。今回は、疲労回復のための食事についてお話しします。(管理栄養士 岡田明子)
このところ、なんだか朝からだるい……
疲れがたまっているのかな?
体がだるい、朝なかなか起きられない、やる気が出ないなどの症状が出てきたら、疲れがたまっている可能性があります。休養して回復するようなら問題ありませんが、休んでも解消しない場合は慢性化している恐れもあります。
このような状態が続くと仕事の効率が悪くなるだけではなく、免疫力が低下して病気にかかりやすくなってしまいます。
疲労回復には、バランスの取れた食事でエネルギーと栄養をしっかり補給することが大切です。1日3食、主食、主菜、副菜をそろえて規則正しく取ることが基本ですが、食欲がない場合は、好きなものを食べたり、料理する際に香りや酸味を活用して食欲をそそるような工夫をしましょう。
ダイエットのために食事を控えている方は特に、栄養が不足して疲れやすくなります。活動のエネルギーとなるご飯やパンなどの糖質や、体のもとになる魚や肉などのタンパク質をしっかり取ることを心がけ、それらを体内で効率よく利用するために野菜、海藻類、きのこ類などのビタミン、ミネラルも取ることが基本となります。
糖質や脂質をエネルギーに変えるには、ビタミンB群が不可欠です。朝はトーストとコーヒーだけ、昼はうどんやラーメンだけなど炭水化物ばかりの食生活をでは、ビタミンB群が不足して疲れやすい体になってしまいます。
ビタミンB群は、ビタミンB1、B2、ナイアシン、B6、B 12、葉酸、パントテン酸、ビオチンの8種類。ビタミンB群は炭水化物、脂質、タンパク質の3大栄養素の代謝やエネルギー生成に関わっていて、3大栄養素と“チーム”で働いています。