ロシアとウクライナの間の和平合意を迅速にまとめるのが今後いかに難しくなるかを理解するには、黒海に関して合意に至った今週の取り組みに注目するだけでよい。米政府には、ロシア・ウクライナ間の黒海に関する合意のより迅速な成立を望む理由があった。もともと双方が戦争の1年目に、この問題について広範囲にわたる協議を行っていたからだ。しかし、米国とロシアは今週の協議終了後に全く異なる内容の声明を出した。ロシア側は、米単独では応じることができない制裁緩和を要求した。一方、エネルギーインフラへの攻撃を一時停止する合意が履行されている形跡はほとんど見られない。ロシアとウクライナは毎日、互いの領土を攻撃し続け、攻撃の一時休止合意に違反していると互いに非難し合っている。
「黒海」合意が示すウクライナ戦争終結の遠さ
「三つの異なる声明」とマクロン仏大統領
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