聞き取れないときは
恐れずに再度尋ねる
電話は相手の顔や表情がわからないこともあり、慣れないうちは、話している内容が聞き取りにくいこともあるでしょう。特に名前は聞き取りづらいです。研修でも受講生のみなさまに、「電話で話すときは、名前は特に大きくはっきり、ゆっくりと言ってくださいね」と伝えているほどです。
ほかの話は前後の文脈で想像できても、名前だけは想像できません。聞き取れなかったときは恐れずに、「恐れ入りますが、もう一度お名前を伺ってもよろしいでしょうか?」と、疑問形で丁寧に尋ねましょう。
相手が言ったことを聞き取れなかったときに、つい「聞き取れませんでしたので、もう一度伺ってもよろしいでしょうか?」と言ってしまうケースがあります。正直であることはよいのですが、これは、ビジネスマナーとしてはNGです。相手に責められていると捉えられかねません。
仮に、相手の声が小さかったり、早口だったりした場合でも、ストレートに言うのではなく、「申し訳ございません、少々お電話が遠いようですので、もう一度伺ってもよろしいでしょうか」「申し訳ありません。電波の状況が悪いようですので、再度伺えますでしょうか」などと、言い方を工夫します。
本来は「お声が遠い」と言いたいところを、なぜわざわざ「お電話が遠い」と言うのでしょうか。それは「お声が遠い」だと、相手を責めることにつながるからです。
聞き取りづらいことを相手のせいにしない。これが電話応対の鉄則です。相手の言っていることが聞き取れないのは、電話ではよくあることです。恐れずに、礼儀を重ねて再度尋ねるようにしましょう。
声の印象は姿勢で変わる!
見られている想定で電話をしよう
電話を取ったところ、相手がどことなく不機嫌そうで不安に思う場合もあるでしょう。電話はその性質上、声のトーンが低く聞こえがちです。意識せずに話すと、人によっては怒っているように聞こえてしまうことがあります。
ですが、相手は無意識に話しているケースが多いため、それほど気にする必要はありません。「怒っているかもしれない」と感じたとしても、杞憂(きゆう)であるケースが多いのです。
また、声の質には、話すときの姿勢も大きく関わっています。