自信をなくしたときは
得意なことをしよう
できることもたくさんある。
そのことを忘れないでほしい。
人間は、生き続けていくかぎり、新しいことに取り組まなければならない存在である。小学校を卒業すれば中学校の勉強が待っている。次は高校だ。学校を出たら仕事を覚えなければならない。ようやく仕事を覚えたと思ったら先輩として、今度は後輩の面倒を見なければならない。
自分の得意な範囲だけでやっていくことができれば、こんなに楽なことはない。
しかし人生は、どうもそういうふうにはできていないようだ。そのままやっていこうと思っても、そうはいかない状況が必ず起きてくる。
そんなとき、人は行き詰まる。
そして、すっかり自信をなくしてしまう人も多いが、でも、ちょっと考えてみてほしい。
誰だって、新しいことを始めたときは、その分野では小学校1年生と同じだ。
20数年それなりに頑張って生きてきても、会社に入ったら、まだあなたは社員としては新米だ。上司が厳しかったり、自分の思いどおりにいかないことがたくさんあって当たり前なのだ。
ジョギングで、それまで5キロを楽に走ることができていたので、距離を10キロに伸ばしたとする。そのとき、あなたがへばってしまったとしても、仕方がないのだ。
それはあなたの実力が落ちたわけではない。今でも5キロの距離なら楽に完走できるだけの能力は十分にある。10キロを走ることが苦しいからといって、そんなに落ち込む必要はない。
だから、あなたが行き詰まって気分が落ち込んできたときには、自分の得意なところに戻ってみてはいかがだろうか。楽々とうまくできることをやってみれば、あなたが今まで培ってきたものが決して失われたわけではないことに気づくはずだ。
自分のできないことばかりに遭遇して自信をなくしてしまったときは、まずできることをやって、自信を取り戻そう。このテクニックを、ぜひ活用してほしい。