2 勝負に負けることのデメリットを探す
自分以外のチームメンバーに悪影響が出る可能性がないのなら、スルーします。
例えば、部下がプレイングマネジャーのあなたの営業成績を超える大口顧客を獲得して売り上げを上げたとします。リーダーはどんな部下にも営業成績で勝っていなければならないと考えていたあなたはショックを受けるかもしれません。ですが、この場合、部下に負けることのデメリットを考えてみると、実はありません。
チームとしての業績は上がりますし、リーダーの評価はチームの業績です。部下が大口顧客を獲得したノウハウを共有すればチームの財産になります。
部下があなたよりパワーポイントをうまく使いこなすなら、部下にパワーポイントのスキルで負けていることのデメリットを考えてみてください。おそらくほとんどないでしょう。
デメリットを探すことで、「負けていいんだ。かえって部下が情報を教えてくれる」「成功事例を教えてくれることで再現性が高まる」と思えてきます。部下とプレイヤーとして張り合うことはナンセンスだと気づくでしょう。
1と2をすることで、部下が「自分はチームに必要とされているんだな」と解釈し、主体的に取り組むようになってきます。
部下や同僚など、自分以外の存在に必要以上に意識が向いてしまうと、その対策を練るために手間も時間もとられ、ストレスも必要以上に溜まり、疲弊してしまいます。
リーダーは、特にプレイングマネジャーであることを求められている場合は、リーダー自身の成績も求められますが、それ以上にチームとしての成長、組織にとっての良い結果を導くことが求められます。
部下や同僚に自分が負けないために対策を練る必要はないのです。
部下と勝負することでライバル心を植えつけるのではなく、自分が役に立っているという自己効力感を持たせるようにしましょう。リーダーは変に勝負して対立を生むのではなく、わざと負けることで、部下に主体性を持って動いてもらうようにしていきましょう。
その仕事にとってより良い力をつかえばよい