a performance mobile suitは、見掛け倒しのゾックではなく、高性能を誇ったズゴックEのようなモビルスーツを指します。多くの優秀な局地戦用モビルスーツがそうであるように、多くの優秀な人材にも得意不得意があります。
自身の苦手分野に目がいきがちですが、勝った勝負の多くが強みを発揮した結果だと思い出せば、まずは強みを意識しましょう。ついで、足を引っ張らない程度に弱点の強化にも心を配りましょう。
・2.Image(イメージ=確立された印象)
Imageは、自分自身と関連づけるわかりやすい戦績や記述です。“ソロモンの悪夢”アナベル・ガトーは、ア・バオア・クーへの撤退戦で殿(しんがり)を務め、ビーム・バズーカを装備したリック・ドムで地球連邦軍の追撃部隊を撃退しました。殿だけでも十分に厄介(やっかい)な役回りですが、その戦績は多くの将兵の記憶に残ったことでしょう。
誰もが嫌がる面倒なプロジェクトの担当になったときは、間違いなくピンチです。ですが、同時に大きなチャンスかもしれません。うまく成果を残すことができれば、誰にとってもわかりやすい戦績として知られることになるでしょう。
・3.Exposure(露出)
最後にExposureは、自身の昇進を決める2つ、3つ上の階層の人々に提案や説明をする機会を指します。そうしたマネジメントに直接会って話せる機会は少ないかもしれません。
でも、自分が書いた報告書や提案書は彼らのレベルまで上がっていくこともあります。新商品の進捗や来期の年間計画など、重要な文書を手がけることがあれば、「チャンスは最大限に活かす」主義もよさそうです。
ある偉い人が、こんなことを言っていました。

音部大輔、田中準也、豊後祐紀著
「どれだけのミスをしても、せいぜいクビになるだけだ。思い切ってやりなさい」
最初は、恐ろしいことを言う人だと思いました。ですが後になって、気概(きがい)と覚悟を持ってやり抜いてみなさい、ということだったのかもしれないと考えました。
世の中の多くのことと同様、キャリアの構築も運と縁に大きく左右されます。同時に、運と縁は生まれつきの諸能力と努力の上に立っています。一年戦争を戦い抜いた我々の戦友たちのように、与えられたものの中で、最大限に考えて生き延びていきましょう。