子どもを性被害から守る、「親子の日常会話」の3つのポイントとは?【専門家が解説】写真はイメージです Photo:PIXTA

子どもとの会話の中で日頃から「日常の中で起こりうるシーン」でどう行動すべきかをシミュレーションすることで、いざというときに迷わず行動できる子になる。子どもの問題解決能力を伸ばすための「親子会話」の例を紹介する。※本稿は、キンバリー・キング著、栗田佳代訳『子どもを守る新常識 性被害セーフティガイド』(東洋館出版社)の一部を抜粋・編集したものです。

子どもの問題解決能力を伸ばす
親子会話の3つのポイント

 ここでは、日常の中で起こりうるシーンを例に挙げ、お子さんとのやりとりを想定しました。どのやりとりにも、お子さんの問題解決能力を伸ばすポイントが含まれています。

・味方になる
 報告してくれた勇気をたたえ、レッドフラッグ(編集部注/子どもたちにからだの安全を脅かすことについて話す際、赤=危険のイメージを利用して、筆者は「レッドフラッグ」という言葉を使っている)な状況に出くわしたことを、あなたのせいじゃないと伝えることで、保護者へ問題をすみやかに報告できる関係づくりを促します。

・考えさせる
 アイデアを自分のものだと感じられるようになります。この感覚は、解決策を覚えておくことにも、いざというときに自信を持って実行することにもつながります。

・褒める
 お子さんが考えた対応が正しいと伝えることで、子どもが自分の行動に自信を持つことを促します。

 各想定問答内の人物は、便宜的に限定しています。ご家庭の状況に応じて「お父さん」を「お母さん」に、「お母さん」を「お父さん」に、あるいはほかの信頼できる大人に変更してみてください。

 1日の流れの中でお子さんがすること、いる場所をすべて書き出し、そのときご自身がお子さんのそばにいるかどうかも含めてリストにしてから読むと、より実践的に読めると思います。

やめてほしい時に
ビシッと言える勇気

 自分のパンツを下ろして追いかけてきたり、アビーのパンツを見ようとしたり、そんな子が学校にいたら、アビーはどうする?