
心情をあまり語らない豪
細田佳央太のコメント
細田は小学生の頃から芸能活動を始め、俳優デビューは2014年。世間的に注目されたのは、21年、日曜劇場『ドラゴン桜 第2シリーズ』(TBS)。不得手なこともあるが、その半面、突出した能力も持ち、東大を目指す。昆虫好きで心やさしき高校生役を生き生き演じていた。実力派若手俳優のひとりとしてドラマや映画で活躍している。
細田さんのコメントを紹介しよう。無口で心情をあまり語らない豪がどんなふうに生きてきたのか理解する一助になる。
――細田さんは、豪の人物像をどう捉えてお芝居に臨んでいますか?
〈細田佳央太さん〉自分から言葉を発することはありませんが、朝田家の皆さんに常に寄り添う心を持っている人物ですね。セリフがそこまで多くないので、直接会話に入っていなくても、それに対しての反応で豪の感情の変化を見せていかなければならないと思っています。
クランクインが第6週のヤムさん(阿部サダヲ)と釣りをするシーンだったのですが、最初にあのシーンを撮影できたことで、豪の全体的な方向性が決まった感じがします。阿部さんとのお芝居も安心できて、緊張せずに臨めましたし、とても印象深いシーンですね。
――師匠である釜次は、豪にとってどんな存在だと思いますか?
第2のお父さんだと思います。セリフに『読み書きも、尺の使い方も、石のことも、全部、親方から教わりました……親方が、わしの学校でした』とありましたが、それ以上に、この時代の男としての振る舞い方を教わっているような気がします。
吉田さんはとにかくアドリブで遊びを入れてくださる方で。特にリハーサルだと、毎回変えてこられるんですよ(笑)。返せないのが悔しいくらいすてきなものを投げてくださるので、勝手に反省していることが多いです。ついていくのに必死ではありますが、そのやりとりも楽しいですし、本当に師匠と弟子のような感じですね。