【元警察官が教える最新盗難事情】まるで自分の車のように鍵をかけて、持ち去る…車泥棒の最新手口とは?写真はイメージです Photo:PIXTA

闇バイトによる侵入強盗のニュースを警戒し、多くの家庭では自宅の防犯態勢を強化していることだろう。だが一方で、玄関先や車庫など、家の外のリスクは後回しにされがちだ。犯罪捜査の長い経験を持つ筆者が教える、最新事情を踏まえた防犯対策とは。※本稿は、佐々木成三『闇バイト強盗、特殊詐欺、盗難から身を守る いますぐ防犯』(アスコム)の一部を抜粋・編集したものです。

配送業者を装う侵入強盗への
有効な対策ではあるけれど…

 家の中に侵入されなくても、あなたの大切なものが盗まれるリスクはあります。

 最近、増えてきているのが、玄関に置かれた荷物が盗まれるというトラブルです。2023年度に東京都消費生活総合センターが「置き配が盗まれた」などの相談を受けた件数は368件。2024年度はさらに増加していると言います。

「置き配」とは、荷物を手渡すのではなく、指定された場所(玄関前、メーターボックス、車庫、物置など)に置いていく配送サービスです。

 不在のときも受け取れる、配達員と対面しなくても受け取れるという便利さから利用する人が増え、いまでは約7割の人が置き配を利用していると言います。あなたも、置き配で荷物を受け取っていませんか。

 配送業者を装って侵入を企てる事件が増えてきていることもあって、置き配を防犯対策として活用している人もいると思います。

 そんな置き配の荷物が狙われるようになってきているのです。そこで、大切な荷物を盗まれない対策をいくつか紹介しましょう。