クラス替えにも要注意!
子どもの性格を意識する

 能力アップには、授業への積極的な参加が欠かせません。教室の中で気配を消して座っているだけでは、自宅で映像授業を見ているのと変わらないわけです。自分の考えたことを発表できるか、わからないことを質問できるか、これらは、とても大切なことです。

 このようなことが苦手なもじもじ系の内気な子であれば、クラス替えがしょっちゅうある塾は要注意です。先生もクラスメイトもコロコロ変わるから、慣れるまでは発言も質問もできない、なんてことになってしまうと困りますよね。

 伸学会の塾生の保護者の方からは「義理堅い性格の息子は『〇〇先生の期待に応えたい』『同じ顔ぶれの仲間に会える』ということが、通塾の大きなモチベーションになっています」という声をいただいたことがあります。

 このような子は結構多くて「クラスの居心地が良いこと、クラスが安心できるということが大事な要素だった(親が最初に思っていたよりも)」と保護者の方に言われることは多いです。周囲の人になじむのに時間がかかるタイプの子にとっては特にそうです。

書影『中学受験 親がやるべきサポート大全』(SBクリエイティブ)『中学受験 親がやるべきサポート大全』(SBクリエイティブ)
菊池洋匡 著

 ですから、内気なタイプの子は、例えば同じSAPIXであっても、αだけで6クラスあって入れ替わりが激しい自由が丘校よりも、小規模でクラスの上下が少ない校舎の方がおすすめです。

 逆に、物怖じしないタイプで、「自分よりすごい子と一緒に勉強して刺激を受けたい!」と思うような子は、自由が丘校のような大規模校舎がお薦めです。

 スポーツなどの習い事をしていて、メンタルが鍛えられており、闘争心のある子どもにとっては、早稲田アカデミーのような、会社全体で熱血な先生を育て、情熱的に生徒を指導していく方針の塾だと心地よいかもしれません。一方、内気なタイプの子は引いてしまう可能性も高いです。このあたりも、わが子はどういう子なのかをよく考えてみてください。