そこで、ここからは効果的にファシアのむくみを流す方法をご紹介します。コリを流す、というイメージから、「押し流し」と名づけました。痛みやコリを感じる場所の筋肉の流れを意識しながら、たまったむくみを「押し流す」のが目的です。
むくんだ部分の血液を
「押し流す」イメージで揉む
押し流す方向は上から下、下から上のどちらでも大丈夫です。繰り返し数回やってください。リンパなどの血管外のむくみを毛細血管に戻すのが目的なので、細胞に存在するむくんだ部分をしぼり出して毛細血管に戻す感覚でやってみてください。
ファシアをゆるめる体操は、ファシアにうっ滞したむくみや老廃物を取り除き、体の動きをすっきりさせ、痛みが楽になります。精神面にも良い方向に影響します。
また、加齢による筋力低下によってリンパの流れが悪くなることもむくみの原因として挙げられます。血行をよくするために、運動や半身浴を行ない、根菜類・香味野菜など体を温めるものを食べるように心がけましょう。
カリウムの多い食事を取ることも有用です。お酒の飲み過ぎ、就寝前の水分・塩分の取り過ぎ、睡眠不足、血行を悪くする締めつけのキツい衣類の着用は避けましょう。ファシアは頭から足先まで、Xの組み合わせで体を支えています。下図を参考に痛む部位を探して、Xの流れに沿って押し流しをしてみましょう。

では、痛みを発生する動きと押し流し方法を解説していきます。
現代人の悩み・首の痛みには
「肩甲骨はがし運動」が効果的
首を左右に振ると痛い=肩甲挙筋の押し流しこのタイプの人は、首の後ろ、後頭部から肩甲骨にかけてついている「肩甲拳筋」がこっています。