「マウスを使わずにパソコンの操作をする」。最近、この「脱マウス」への関心が高まっている。『脱マウス最速仕事術』(ダイヤモンド社)の著者の森新氏は、その背景には、マウスとキーボードの間を手が幾度となく行き来する「時間のムダ」と「作業ストレス」の改善へのニーズがあると言う。森氏は独自に研究を重ね「脱マウス」のメソッドを開発し、年間88万回ものクリック数を削減、「年間120時間のムダ」を解消した。セミナーの参加者からは、「誰でもマスターできる!」と大好評だ。本連載では、満足度97%超のメソッドを凝縮した本書の内容から、時短に大きく貢献する「脱マウス」の技術をお伝えしていく。

脱マウス最速仕事術Photo: Adobe Stock
【話題の“脱マウス術”】「コピペしたら変なフォントになっている…」を一瞬で解決する便利ワザ!

混在した書式をまとめて統一できる

 文字のフォントを変えたり、色やサイズを変えるなどして、メールや文書、スライドのなかに各種の書式が混ざることがあります。

 そして、これをいったん標準に戻したいと思うこともしばしばあることでしょう。変更した文字書式を標準(最初の状態)に戻したいときは、[Ctrl]+[スペース]キーを使います。

 対象とする範囲を選択して、このキーを押せば、その範囲の書式がすべて標準に戻ります。アウトルックの新規メールの作成画面で試してみましょう。

 下の図では、色やサイズが違っていたり、太字とそうでないフォントが混在しています。さまざまな書式が設定された範囲を選択して、[Ctrl]+[スペース]キーを押してください。

【話題の“脱マウス術”】「コピペしたら変なフォントになっている…」を一瞬で解決する便利ワザ!

 選択した範囲の文字が標準の書式に戻ります。青や緑の色がなくなり、太字の設定も削除されて、文字サイズも揃いました。

 ここまで、[Ctrl]+[スペース]キーで標準書式に戻せるという説明をしてきましたが、「標準書式」はアプリによって異なりますし、それぞれのユーザーの設定によっても違います。

 その代表的な例がパワーポイントライドです。スライドを作るときはテーマを設定します。

 そして、テーマによってフォントの種類、大きさ、色などが変わります。[Ctrl]+[スペース]キーを押すと、それまで個別に設定していた書式がクリアされ、スライドのテーマのフォントに戻ります。ここでは、このような元の書式を標準書式と呼んでいます。

 また、アウトルックでは、[ファイル]タブを開いて[オプション]を選び、オプションの画面の左側で[メール]を選ぶと、右側に[ひな形およびフォント]というボタンがあります。

 これを選んで、次の画面で「新しいメッセージ」の[文字書式]ボタンを選びます。

 そうすると「フォント」画面の[フォント]タブが開き、「プレビュー」欄でフォント名、「サイズ」欄でサイズ、「フォントの色」欄で色というように、標準のフォントの定義を確認でき、変更もできます。