
〈独自性〉と〈市場性〉の両立を目指す上で回避すべき点がある。それは図の右下の〈市場性〉からアイデアを考えるアプローチだ。典型例にマーケットリサーチやユーザヒアリングがあるが、これらには致命的な欠点がある。それはあなたが既存の「正しい」情報で満たされてしまうことだ。
この正しい情報は〈独自性〉を殺してしまうおそれがある。〈独自性〉と「正しさ」は極めて相性が悪い。〈独自性〉には非合理さが必要だ。世の中の常識に照らし合わせると正しくない、ある意味で間違った要素が〈独自性〉には求められる。
図の右下の領域から持ち上げるのは想像以上に難しく、大きな重力が発生している。正しい情報の誘惑に屈しないことを、肝に銘じてほしい。
