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すべての仕事はアイデア勝負。クリエイター系や企画・開発だけでなく、営業、販売・接客から経営まで、すべての仕事に人とは違うひらめきが必要とされています。しかし、「巷のアイデア発想のための本や講座は複雑すぎて僕から見ても難しく感じる」と語るのは、アイデアクリエイターのいしかわかずや氏。そんな著者が教える、シンプルで実践しやすい、アイデアの思考法を、『なんとかするアイデア ビジネスに役立つひらめきがすらすら生まれる思考トレーニング』(KADOKAWA)から一部抜粋して紹介します。
アイデアが劇的に生まれる「テーマから考える発想法」
仕事でも、コンペでも、文章でも、たいてい「○○について考える」といったテーマが与えられると思います。もちろん、テーマ自体を自分で探したり、設定したりして、そこからアイデア出しに入ることも多いでしょう。
いずれにしても、あるテーマについてアイデアを出そうとするとき、僕は「テーマから考える」というアプローチと、「テーマから離れて考える」というアプローチの両方を使います。
「アイデアを思いつかない」と苦しんでいたり、「人とかぶりやすい」と悩んでいたりする方の話を聞いてみると、「テーマから考える」という一方通行のアプローチで終わってしまっているようです。そのせいで袋小路にはまり、身動きが取れない状態にいるのです。つまりアイデアの行き詰まりを突破するためには、「テーマから離れて考える」という抜け道も必要なのです。
ブレインストーミング(ブレスト)は「テーマから考える」
アイデア出しのために、よくブレインストーミングが行われたりします。
大きな模造紙の中心にテーマを書いて、そこからみんなで思いついたことやキーワードをどんどん挙げていき、発想を広げていく思考法です。
まさに、これが「テーマから考える」アプローチです。
これを一人でやることもあると思います。僕も必ずやっています。
たとえば、「これからの時代における幸せとは?」というテーマがあるとしたら、図の例のように、頭の中で数珠つなぎに思考を展開していきます。
この「テーマから考える」アプローチで出たキーワードは、テーマから外れることがないので周りから「そうそう。それ、あるよね」と共感されやすい一方、「ほかの誰かとかぶりやすい」というデメリットがあります。
独自性を生むためにテーマから離れる
それを解消するために、どうするか。
いったん、テーマから離れてみるのです。そうすると結果的に、誰かとかぶることのない、独自性のあるキーワードが生まれやすくなります。
具体的なことは次ページ以降に書きますが、人とまったく違うところから発想をスタートさせるので、そこから出たキーワードは「おっ! そうきたか」という新鮮な驚きを与えることができます。
マラソンのレースを想像してください。全員が同じスタート地点から走り出すので、途中までは多くのランナーが群れています。これが、テーマから考えている状態です。
ですが、一人だけ違うスタート地点から走り出したら、どうでしょう? かなり目立ちます。そして、「ただものじゃない」と注目を浴びることができます。
僕がやっているのは、これです。
斬新なアイデアを出し続けているように見えるかもしれませんが、それは「アイデア発想のスタート地点を変える」という、単純なテクニックによるものです。つまり、「テーマから離れて考える」というアプローチです。
マラソンでは失格になりますが、幸いにも、アイデア思考には「スタート地点を変えてはいけない」というルールはありません。
キーワードは2、3個でいい
「テーマから考える」ことが悪いわけではありません。
ここでまず、みなさんに知っていただきたかったのは「無理にテーマから(だけ)考えなくてもアイデアは生まれる」ということです。そして、テーマから考えて「何も浮かばない……」というときにも、「簡単な抜け道がある」ということです。
それが、ほとんどの人がやっていない「テーマから離れて考える」という手順です。
そのためにも、テーマから考えるときに僕は次のポイントを意識しています。
・この時点でキーワードは2、3個出ればいい
・ここに時間をかけない
・模造紙や付箋、アプリなど、ものに頼らず、頭の中でふわっと考える
・一人で行う(グループワークやミーティングは各自考えたものを持ち寄る)
・すごいアイデアを出そうとしない
「テーマから離れて考える」とは具体的にどうすることなのか。
じつは「ズバリ! こうしなければいけない」というきまりがあるわけではありません。まずは、僕のやり方を紹介しますので、ご自身がやりやすい方法にアレンジしていただければと思います。








