悪縁を断ち切り、新たな縁を結ぶ最強スポットへ

東京・板橋宿にある「縁切り榎」では、個人情報保護シールで覆われた絵馬と、一心に祈る主に女性の姿が季節を問わず見られます。どうも悪縁に悩まされているという人には、夏越の祓に加えて、京都最強の縁切りと縁結びスポットである東山の安井金比羅宮をご案内いたしましょう。
こちらの主祭神は、第75代崇徳天皇。第77代後白河天皇との皇位継承の争いにより勃発した保元の乱(1156年)に敗れ、流された讃岐の地で一切の欲を断ち切って金刀比羅宮に参籠しましたが、無念も晴れず、都へ帰ることもできず讃岐の地で亡くなりました。
崇徳上皇の御霊を鎮めるため、讃岐の金刀比羅宮を勧請して創建されたのが当社。古くから「断ち物」の祈願所として信仰され、いまでは「悪縁を断ち、良縁を結ぶ」ご利益を授けてくれる社として、国内外から多くの参拝者が訪れています。
拝殿前に設置された茅の輪をくぐって、まずは無病息災を。人形を授かり、名前と年齢を書いてから、この紙の人形で体をそっとなで、息を3度吹きかければ、人形があなたの代わりに罪や穢れを背負ってくれるのです。
次に、拝殿横の「縁切り縁結び碑(いし)」にも立ち寄りましょう。こちらでは、短冊状の「形代(かたしろ)」に願いをつづり、中央の穴をまずは手前から奥へくぐって悪縁を断ち、再び奥から手前へ穴をくぐって元の場所へ戻ることにより、良縁が結ばれるといわれています。
茅の輪に加えて縁切り縁結び碑という京都最強のパワースポットの一つを巡拝することで、ご利益もしっかり授かれそうです。ギャンブル、恋愛、家族や仕事に人間関係……。日常の生活において逃れられない負のループをきっぱりと断ち切り、気分を晴れやかにして、今年の後半年を過ごしましょう。
お参りの後は、境内の南隣にあるおはぎ専門店「小多福」に立ち寄ってみては。祇園の路地裏に小さな手づくりおはぎ店を構え、愛されていたおばあちゃんがご高齢となり、お店を畳まれたのですが、ご縁のあったお豆腐屋さんがおばあちゃんのレシピを受け継ぎ、こちらに復活させたお店なのです。
おはぎの要となる「小豆」は、古来邪気を払うとされてきた赤い色をまとうことから厄よけのご利益があるとされています。夏越の祓と悪縁切り、さらにおはぎでも厄を払えば、すっかり心身ともに整うはずです。