
マセラティは、1914年に設立。1926年には初のレーシングカー、ティーポ26でタルガフローリオに参戦。初戦でクラス優勝を果たす。以来マセラティはレースに積極参戦。勝利を重ねてきた。そんな“熱き名門”が久々に復活した。トップモデル、MC20のレーシングバージョンであるGT2が欧州ジェントルマンレースの最高峰“ファンテックGT2選手権”で見事に2024年チャンピオンの座に輝いたのだ。そのGT2の公道走行バージョンとなるGT2ストラダーレが登場。メカニズムはマシン直系。3L・V6ネットゥーノは640cvの高出力を発揮し、最高速は324km/hに達する。究極のトライデント、その全開走行を体験した。
世界限定914台
スタンダード仕様でほぼ5000万円という高価なスーパーカー
ミッドシップスーパーカー、MC20はマセラティ新時代の象徴として誕生した。強固で軽量なカーボンモノコックボディに完全自社開発の新設計V6ネットゥーノを搭載。マセラティ伝統のグラントゥーリズモであると同時に、サーキットでの活躍も生まれながらに約束されたモデルだった。
果たしてMC20をベースにレーシングカーのGT2が生産されると、欧州におけるジェントルマンレースの最高峰“ファンテックGT2選手権”に参戦し、昨年2024年は見事にチャンピオンを獲得した。ワークス参戦ではなくプライベーターへのマシン供給だったというから、マシンの高い完成度やポテンシャルの高さがうかがえる。
GT2マシンの高いパフォーマンスをロードカー向けに再転用することは必然の成り行きだった。世界限定914台(創業年の1914年にちなんだ台数)、スタンダード仕様でほぼ5000万円という高価なスーパーカー、GT2ストラダーレである。