焼肉きんぐの場合、インバウンドが現地客につながるよりも重要なことがあります。日本を訪れる富裕層が焼肉きんぐに来店し、焼肉きんぐに感銘を受けることで、現地でのフランチャイズ経営を申し出てくるようなパートナー発掘につながるのです。新宿の店舗と浅草の店舗は、その視点で戦略的に重要な意味を持つことがわかります。地元に中国人が多いという点では池袋南店も同様に重要かもしれません。
そもそも焼肉きんぐの店舗運営は、顧客がスマホで来店予約をして、顧客が店内のタブレットで注文する方式です。つまりアプリやタブレットの設定言語を変えるだけで、韓国、中国、タイ、ベトナム、インドネシア、アメリカ、イギリス、フランスなどどこの国でも展開が容易です。
外食業界全体でもグーグルマップやトリップアドバイザーのインバウンド客による書き込みが増えています。焼肉きんぐの実力を考慮すると、新宿の店舗はインバウンド投資家狙いだけでも意味を持たせることができます。
このように焼肉きんぐが新宿に進出するということは、今後の物語コーポレーションの拡大戦略において、国内、海外どちらにも大きな意味を持つことがわかります。だからこそ、都心型店舗でありながら郊外との価格差10%以内という破格の安さで開店するのでしょう。今後の展開が楽しみです。