「神頼み」だけは
めちゃくちゃしている
でも、その方の出番になると同じ台詞を同じタイミングで毎回口から放つけど、なんだか誰よりも一番自由で本当にその人が話してるように台詞が聞こえました。

公演回数の多い芝居で、何度も本番を重ねたけど1度もミス無く千秋楽を迎えていらっしゃいました。
一方。ボクはストレッチも発声も決まったやり方も無く、本当のことを言うとどちらもずっとちゃんとやってきませんでした。やらないと「怪我するよ」「声をからすぞ」と言われ続けられながらやってきて10年経った頃、膝の手術をしないといけなくなったし、もう片方の足は靭帯が1本切れたまま。声も何度もからして恥ずかしい思いをしたし後悔もしました。
それから何年か経ち、今も舞台袖でちょろっとアキレス腱を伸ばす程度のストレッチだし、発声は「う〜」と低く軽く唸って喉の様子を確かめる程度。
本番期間中に喉に良くないと言われている辛いものも食べるし、膝のアイシングもしたりしなかったりです。
ボクのルーティンのようなものはなんだろう。
めちゃくちゃ「神頼み」することだろうか。
劇場に神棚があれば手を合わせ、本番前舞台袖に来たら舞台の神様がいらっしゃるであろう方向に手を合わせる。終われば帰る時に神棚に手を合わせて今日無事に終えられたことにお礼をする。
自分に自信をつける為の努力はしてるつもりですが、ベストを尽くす為に決まったやり方で本番の「そこ!」にまで安定して持っていく自分の為のルーティンから逃げ続けて、毎日真剣に真剣に、神頼みだけはしています。