「モトクロスでも積んで山へ行こうかな」、
なんて妄想を膨らませてくれる
エンジンは1.5L直4ディーゼルターボで、最高出力130ps、最大トルク300Nmを発揮する。いまどき130psは目立つレベルではないが低回転から発生するトルクがそれをカバーする。それに速度が上がればターボが利くのでまったく問題なし。鈍重なところは皆無だ。
走りはゴキゲン。プジョーらしいスポーティさを感じた。コーナーではお馴染みの小径ステアリングを右へ左へ動かすとキビキビしたフットワークを見せてくれる。このセッティングはさすが。リアがトーションビームであることを感じさせない俊敏さと粘りを見せる。乗り心地もそう。ちゃんとフランス車の味がある。バネ下がしっかり動いてキャビンをフラットにキープするセッティングだ。道の悪いフランスが生んだ絶妙なワザである。
というのがリフターの概要。この手のクルマはアウトドアをはじめ趣味に使うことが多いから燃費のいいディーゼルエンジンはうれしい。それに8速ATは7速と8速がオーバードライブだから高速道路で燃費が稼げる。それらを含め「モトクロスでも積んで山へ行こうかな」、なんて妄想を膨らませてくれるリフターである。
(CAR and DRIVER編集 報告/九島辰也 写真/横田康志朗)