2月3日午前入試の注目校
図6は3日午前だが、国公立の中高一貫校は外してある。ランク入りに相当する学校としては、東京都立の三鷹と南多摩の中等教育学校、富士と白鷗の高等学校附属、神奈川県立平塚中等教育学校が偏差値57と58に並んでいる。いずれも年々受検者数も倍率も緩和傾向にあり、26年も上がり目は見えてこない。もう一校、川崎市立川崎高等学校附属は25年に下げ止まっており、26年もそれを維持できるか。
ランク内の私立校は、男子校と共学校が半々となっている。男子校から見ていくと、1位成城[2回](729人・3.2倍)は図抜けて人気があるものの、24年より受験者数は49人減らしている。26年も700人台を維持できるだろうか。2位逗子開成[2次](375人・4.4倍)は少しずつ受験者数が減ってはいるものの、4倍台半ば程度の倍率で推移しており、なかなかハードな入試回である。
4位日本大学豊山[3回](261人・3.3倍)と5位学習院[一般2回](232人・4倍)はいずれも受験者数が減少気味ではあるものの、高倍率を維持している。7位立教新座[一般2回](228人・5.7倍)は安定的とはいえ倍率がさらに高まっている。こうした高倍率をどのようにとらえるかで、26年は受験生が動きそうだ。
8位佼成学園[3回一般](192人・5.2倍)は、24年に前年比6割も受験生を増やしたことで倍率が大きく高まった。その点、9位桐光学園(男子部)[3回A](185人・2.2倍)は、23年比で2割減ということもあって、珍しく2倍に近いマイルドな競争状況を保っている。
13位東京都市大学付属[3回 I 類](175人・3.4倍)は24年より倍率は半分に緩和している。26年から類別の入試をやめるため、II 類並みの偏差値60台となりそうで、上位校に仲間入りする。偏差値30台後半の16位京華[3回中高一貫](130人・1.7倍)と17位足立学園[一般3回](110人・7.3倍)は、比較的安定している京華と23年比で2倍に受験者数を増やした足立学園と対照的で、倍率がその実態を反映している。
共学校を見ると、偏差値50前後の入試回が並んでいる。6位関東学院[一期C](230人・3.6倍)は倍率が高まる傾向にあり、10位山手学院[B日程](180人・2.6倍)は倍率も安定的で、同じ神奈川でも対照的だ。11位成城学園[一般2回](179人・4.5倍)の受験者数は減少傾向だが、4倍台は維持している。
偏差値50台後半の14位明治大学付属八王子[A方式2回](175人・ 7倍)と15位法政大学[2回](161人・3.7倍)は、受験者数は比較的安定しているものの、特に明大八王子の高倍率が際立っている。
ここからは偏差値40台の中位校を見ておこう。12位日本大学第二[2回](177人・3.1倍)は24年から1割半受験者数が減少したことで25年にだいぶ緩和している。18位淑徳巣鴨[3回スカラシップ](108人・6.8倍)は逆に2割半増やしており、かなりハードルが上がってしまった。
19位湘南学園[C日程](95人・3.7倍)は24年に大きく落として25年に受験者数をほぼ2倍増しており、従来の2倍台からやはりハードルを上げている。20位日本大学第三[3回](74人・3.2倍)は逆に大きく緩和傾向で、24年より倍率が半減している。いずれも26年にこれより受験者数を増やすかは微妙な情勢だ。