小さな会社や個人商店、個人事業主の方が、「今すぐ売上や利益をあげたい!」と思ったときには、どうしたらいいのか?『「A4」1枚アンケートで利益を5倍にする方法』『「A4」1枚チラシで今すぐ売上をあげるすごい方法』(以上、ダイヤモンド社刊)の著者で、販促コンサルタントの岡本達彦氏は、だれでも手軽に低予算で実施でき、販促効果の高い販促手法を同書の中で紹介している。本連載では、顧客開拓や売上・利益の減少に悩む経営者や個人事業主の方に向けて、『「A4」1枚アンケートで利益を5倍にする方法』で紹介している考え方をベースに、著者の岡本氏が効果の見込める販促策について、書き下ろしでわかりやすく解説していく。

SNS投稿やLPにリアルな言葉を入れるだけで、見た人が「私のことだ」と思う一言とは?Photo: Adobe Stock

「プロが考えた言葉」より
「お客様の一言」が刺さる時代

 どれだけ丁寧に言葉を選んでも、「どこかで見たことあるな…」とスルーされてしまう。

 そんな経験、SNSやLPづくりでありませんか? いま、多くの企業がAIを使ってプロのコピーライターのようにうまい言葉を使っています。

 でも本当に反応があるのは、「あ、これ私のことだ!」と読み手が感じる言葉です。

 そのヒントになるのが、実際のお客様が話してくれたリアルな声なのです。

お客様の「悩みの言葉」は、
そのまま刺さるキャッチコピーになる

 たとえば、
・「正直、どれを選んだらいいのか分からなかった」
・「他と比べて、説明が一番わかりやすかった」
・「誰にも相談できずに悩んでいました」

 こうしたお客様の生の言葉には、感情が詰まっています。そのままキャッチコピーや投稿文に活用すれば、同じ悩みを持つ人の心にスッと届くのです。

 プロの表現ではなく、お客様の表現を借りる。それが、いま最も自然に「共感」を生む方法です。

SNSやLPで
「あなたのことです」と伝えるには?

 投稿やランディングページ(LP)で、見た人の心を動かすには、いきなり商品の説明をするのではなく、「相手の悩みを言い当てる一言」から始めるのが効果的です。

 たとえば、
・「チラシを配っても、まったく反応がなくて困っていませんか?」
・「いい商品なのに売れないと悩んでいませんか?」

 これらはすべて、実際のアンケートで集まったお客様の悩みをベースにしています。

 商品を売る言葉ではなく、相手が反応する言葉を。それが、反応率を大きく左右します。

「共感 → 納得 → 行動」という流れをつくる

 人は、最初に「共感」しないと動けません。逆に言えば、「共感さえできれば、自然と読み進めてくれる」のです。

 だからこそ、SNSでもLPでも最初に使うのはセールストークではなく、お客様の声から生まれた共感の一言が最適

 そのあとで、商品やサービスの説明に入ると、納得感が生まれ、行動につながります。

言葉をひねるのではなく、拾う

・「何を書けば響くのか分からない」
・「投稿やLPの反応が悪い」

 そんなときは、自分で考えるよりも、「A4」1枚アンケートに書かれた一言を見返してみてください。

 伝える言葉に迷ったら、「お客様の声に答えがある」。

 それが、反応を生む一番確実な方法なのです。

岡本達彦(おかもと・たつひこ)
株式会社アカウント・プラニング代表取締役
販促コンサルタント
広告制作会社時代に100億円を超える販促展開を見て培った成功体験をベースに、難しいマーケティングや心理学を勉強しなくてもアンケートから売れる広告を作る広告作成手法を日本で初めて体系化する。業界を問わず、お金をかけないで簡単にでき、即効性もあることから、全国の公的機関、経済団体、フランチャイズ本部からセミナー依頼が急増し、社内に仕組みとして取り入れたいという会社からのコンサルティング依頼は後を絶たない。
著書にアマゾン上陸15年「売れたビジネス書50冊」にランクインし、販促書籍のベストセラーとなった『「A4」1枚アンケートで利益を5倍にする方法 チラシ・DM・ホームページがスゴ腕営業マンに変わる! 』、『あらゆる販促を成功させる「A4」1枚アンケート実践バイブル―お客様の声から売れる広告・儲かる仕組みが確実に作れる!』、『「A4」1枚チラシで今すぐ売上をあげるすごい方法』(ダイヤモンド社)などがある。