武田薬品で本命視されてこなかった次期社長の「人物像」詳細レポート!社内が気を揉む現社長の「総仕上げ」も大予想武田薬品工業の現社長のクリストフ・ウェバー氏(右)と次期社長のジュリー・キム氏 Photo:Diamond
*本記事は医薬経済ONLINEからの転載です。

 来年6月に武田薬品の社長が交代する。14年の就任から10年を超すクリストフ・ウェバー氏(58)が退任し、代わってジュリー・キム氏(55)が就任する予定だ。キム氏はどのような人物なのか。

 6月25日に大阪で開かれた同社の株主総会でキム氏が、初めて株主に向けて自己紹介を行った。

「韓国のソウルに生まれ、幼い頃に米国へ移り住んだ。その後は米国で育ち、これまで香港、英国、スイスで仕事をし、60ヵ国以上の市場を担当した。家族は夫、そして息子と娘が1人ずついる。犬と猫も大切な家族の一員。武田の今後の発展に、私自身も胸を躍らされている」

 拙いながらも日本語で挨拶する姿は好感を持って受け止められた。ウェバー社長が、「こんにちは」しか総会で話そうとしなかったのとは対照的に、繰り返し練習した様子が窺える。日本人ではないが、同じアジア系というのも株主に親しみを持たれたようだ。