たとえば、オリーブオイルやごま油でシイタケを炒めることで、ビタミンDを効率的に吸収することができ、免疫力や骨、筋肉の健康に貢献します。
このように、干しシイタケは栄養価が高く、簡単に取り入れられる食材であり、毎日の食事に取り入れることで健康維持に大いに役立ちます。
代謝を上げて若々しさを保つには
空腹時間を作ることが大事
「腹八分目に医者いらず」ということわざは、満腹になるまで食べないほうが健康に良いという意味です。この考え方は、現代医学の研究でも十分に裏付けられています。
たとえば、アメリカのウィスコンシン大学で行われたサルの食生活に関する研究によると、カロリー制限を行ったサルは、年齢を重ねても若々しく、長生きすることがわかりました。
この結果は、カロリー摂取を制限することが身体に良い影響を与えることを示唆しています。
さらに、金沢医科大学の古家大祐(こや・だいすけ)教授の研究でも、カロリー制限が人間の「若返り遺伝子」であるサーチュイン遺伝子を活性化させることが明らかになりました。このサーチュイン遺伝子は、細胞の修復や老化を防ぐ働きがあるとされています。
これにより、過剰なカロリー摂取を避けることで、老化を遅らせる可能性が示唆されています。
空腹の時間を意図的に作ることで、通常食べ続けることで疲れてしまう内臓が、本来の働きを取り戻すことができます。これにより、体全体の免疫力が高まり、健康状態が改善されるのです。
また、カロリー制限はダイエットにも良い効果があり、健康的に体重を管理するための1つの方法となります。ダイエットだけでなく、生活習慣病の予防にもつながるため、日常的に取り入れやすい健康習慣となるでしょう。
空腹状態のときに胃から分泌されるホルモン「グレリン」は、別名「空腹ホルモン」とも呼ばれ、食欲を刺激する役割を持っています。しかし、このグレリンにはそれだけでなく、細胞内でエネルギーを生産するミトコンドリアを活性化する働きもあります。

ミトコンドリアが元気になると、エネルギー代謝が向上し、これが結果として肥満の予防にもつながるのです。
つまり、空腹を感じることが、実は体内のエネルギー代謝を改善し、より健康的な体作りに貢献するのです。
このように、腹八分目を意識して食べることは、ダイエットや長寿に役立つだけでなく、身体全体の健康維持にも大いに貢献することがわかります。