嘘をつかずに「ありのままの自分」で評価されるよう立ち回る

このように、就活で嘘をつくことは、人事に自分の実態を見誤らせてしまう点で悪手です。

集団面接で他の就活生が「長期インターンが」とか「留学が」とか言うなかで、なんのエピソードもなかった僕は「フードコートでお皿をさげるときに必ずご馳走様でしたと伝えるようにしたこと」を話してました。

しょぼいガクチカ(学生時代に頑張ったこと)かもしれません。ですが、就活生が「自分はすごいぞ!」とアピールする中で、こうした日常的で親しみのある話が刺さる面接官が多かったのです。

受験は「テストの点数」という絶対的な評価基準が存在しました。
その点、就活はそういった絶対的な評価基準が存在しません。

「長期インターンの話」と「フードコートの話」に優劣をつけることが難しいのが、就活の面白いところなのです。

拙著『脇役さんの就活攻略書』では、こうした脇役タイプの僕だからこそ考えることができた選考対策が存分に載っています。

「就活で嘘をつきたくない」「就活に対して自信がない」「他の就活生と自分を比べてしまう」….そんな悩みを持つ人の助けに、この本がなれたら嬉しいです。

唯一ついていい「優しい嘘」がある

ここまで、一貫して「就活で嘘をつくべきではない」と話してきました。ですが、1つだけ嘘をついて良いと考えていることがあります。

それが志望度の高さに関する質問への答え方です。

就活では、面接官から「弊社が第一志望ですか?」や「弊社の志望度はどのぐらいですか?」と聞かれることがあります。

これらに対して、僕はすべての企業に対して「第一志望です」と答えるようにしていました。

もし仮に、ここでも正直に回答すると、そもそも数十社も受けているので「いえ、第47志望です!」と答えないといけない企業が出てきます。

もちろん、そこも正直に回答すべきだという意見もあるかもしれないですが、それだと志望度の高さは重要な評価基準となるので、内定が出なくなります。

志望度の高さだけは、「優しい嘘」をついて良いと思うのです。

この記事を読んだ皆さんは、就活における「嘘」について、どんな意見を持つでしょうか。

(本記事は『ありのままの自分で、内定につながる 脇役さんの就活攻略書』に関連する書き下ろしです