
「やる気を出してほしい」「あなたのためになるから」――そんな思いでかけた言葉は、子どもの反発や無気力を招いてしまう。筆者のもとに日々届く子育てのお悩みの中から、特に多くの家庭でこじれがちなテーマを取り上げ、具体的な解決策をお届けする。親子の関係を見つめ直すきっかけが、きっと見つかるはずだ。※本稿は、岩田かおり『自分から学べる子になる 戦略的ほったらかし教育』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)の一部を抜粋・編集したものです。
(お悩み1)
年長の娘が目標を持って勉強しません
年長の娘は気分で勉強したりしなかったりします。ご褒美や褒めることで、勉強させようとしましたが、あまり効果がありません。
子どもに目標や勉強の予定を立てさせて、達成させることは勉強に向かう動機づけになりますか?
子どもに目標や勉強の予定を立てさせて、達成させることは勉強に向かう動機づけになりますか?
未就学児で何かを勉強しているだけですごいです。4歳や5歳の子どもに目標を立てて遂行させようというのは到底無理な話。
子どもには発達の段階があります。何段もすっ飛ばして、成長を引き上げようとすると、いい結果は生まれません。
この相談者は、年齢に合った子どもの扱い方がわかっていないことからくる不安が、悩みのもとになっています。5歳の子どもに、「目標を立てる」「計画的に」といった大学受験のときのような勉強法を提案してもうまくはいかないでしょう。
親の求めるレベルが高すぎると、子どもは「親に認められなかった」と感じやすくなり、自信を失ってしまうことにつながりかねません。学びを急ぎすぎないことは、とても大切にしてほしいポイントです。