結婚しないのではなく
結婚できない女性議員
野田 で、翌日は朝から?
辻元 朝から行く。今日も朝8時から朝食会議とかあるから行くでしょ?週末に地元に帰ったら、90歳と86歳の高齢の両親と一緒に住んでるから、そこに帰る。でも最近は母親が十分動けないから、私がガーって掃除洗濯して、地元の会合の帰りにスーパーに寄って、それでまた月曜日の早朝に家を出て東京に戻るんですよ。その繰り返しをずっとやってる。
それで、ほんとこの業界は、おひとり様女性が多いんだよね。議員だけじゃなく秘書も。男性議員はまあ、結婚している人が多いと思うけど、うちの党の参議院議員なんか、シングル女性ばっかりよ。がむしゃらに選挙をやってきて気が付いたら、なんかひとりって。秘書なんかも必死に働いてきて、はっと気が付いたら50後半とか60で、ひとり者。
野田 要は、望まぬシングルになっているわけだね。職場環境とか、そういうので。
辻元 仕事がハードで、でも男社会の中で、ある程度やっていかなきゃいけないっていうことで戦ってきた女たちはひとりっていうのが多いねって、立憲の中なんかでも、よく話しているわけ。
野田 だから、まだまだ昭和なんだね。
辻元 結局さ、生きたいように人生生きるために、相当努力したもんね、野田聖子は。
野田 うん、だから私は、もう結婚2回しています。1回目は事実婚なんだけど。2回目の今は、多分ちょっと新しい形で、私が世帯主。私が扶養しているっていうスタイルを取っている。これは清美ちゃんにも、お勧めなんですよ。私が、家計を全部担うから、あなた、子育て頼むわよって、夫に。今の一般家庭の逆をやっているから。
政治家の妻・夫は
もはやそういう職業
辻元 名字も、彼が変えたしね。
野田 でも大変なの、ストレスが。「私だって働きたいのに!」「私、名字変えたくなかったのに!」っていうのを、常に夫に言われているわけ。
辻元 でもこれね、政治家の妻にも、それぞれ不満はあるかもしれないけれども、「ああ、この人はきっちり仕事して……」という人たちいっぱい見るじゃない。
野田 うん、そうね。うちの自民党なんて、本当にみんなよく務めている。