7時間……8時間……9時間……何時間眠っても、朝アラームが鳴ったときの気分は変わらなかった。ベッドに入る前に「睡眠時間が足りない、翌朝は疲れている」と言い聞かせている限り、その通りの気分になってしまうのだ。
次に、「思考」を変えて同じ実験を行った。
何時間眠ったかに関係なく、朝、元気でワクワクした気分で目覚めるために、次のような力強いアファメーション(編集部注/肯定的な自己暗示を繰り返し唱えて、目標達成を促す手法)を眠る前に唱えた。
「今夜は○時間眠れたことに感謝しています。僕の心と身体は○時間の睡眠から豊かなエネルギーを生み出すことができます。自分の思考が自分の生理機能に影響を与えることを知っているので、明日は元気でワクワクした気分で目覚めることを選びます。そしてモーニングメソッドを実践します」
その結果、睡眠時間が9時間、8時間、7時間、6時間、5時間、あるいは4時間でも、毎回いい気分で目覚めることができた。
ぜひあなたも自分で試してみてほしい。

はっきりさせておきたいが、「十分な睡眠をとっていると自分に言い聞かせること」が、「十分な睡眠をとることの重要性」に勝ると言っているわけではない。
十分な睡眠をコンスタントにとることは、脳と身体が最適に機能するために不可欠だ。睡眠不足は、心身の健康に壊滅的な影響を与える可能性がある。
僕が言いたいのは、「寝る前に自分に言い聞かせる言葉が、朝の気分に影響を与える」ということ。何時間の睡眠をとったかに関係なく、毎朝元気でワクワクした気分で目覚めることができるように、眠る前の時点で準備をしておくことの重要性だ。