「志」「楽しむ運動」「早期発見」という、現代のリーダーにも通じる3つの健康の心得
「仕事が遅い部下がいてイライラする」「不本意な異動を命じられた」「かつての部下が上司になってしまった」――経営者、管理職、チームリーダー、アルバイトのバイトリーダーまで、組織を動かす立場の人間は、悩みが尽きない……。そんなときこそ頭がいい人は、「歴史」に解決策を求める。【人】【モノ】【お金】【情報】【目標】【健康】とテーマ別で、歴史上の人物の言葉をベースに、わかりやすく現代ビジネスの諸問題を解決する話題の書『リーダーは日本史に学べ』(ダイヤモンド社)は、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康、伊達政宗、島津斉彬など、歴史上の人物26人の「成功と失敗の本質」を説く。「基本ストイックだが、酒だけはやめられなかった……」(上杉謙信)といったリアルな人間性にも迫りつつ、マネジメントに絶対活きる「歴史の教訓」を学ぶ。待望の続編『リーダーは世界史に学べ』(ダイヤモンド社)では、世界史のリーダー35人が、迷える現代のリーダーに【決断力】【洞察力】【育成力】【人間力】【健康力】という5つの力を高めるヒントを伝授する。
※本稿は『リーダーは日本史に学べ』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。

驚異の古稀、家康の健康伝説
徳川家康は、健康管理により、晩年になっても健康そのものだったそうです。
69歳のときに釣りに出かけた際、なんと川泳ぎしたという記録があるのですから驚きです。
弱い度数の老眼鏡(日本初の洋式眼鏡)は使っていましたが、視力も聴力も晩年までしっかりしていました。
天下取りを支えた強靭な肉体
当時としては老齢の59歳にして、関ヶ原の戦いに勝利を収めて天下をとり、江戸幕府を創設。最晩年には最大の懸念だった豊臣家を大坂の陣で滅亡させて、その翌年、すべてを成し遂げて満足したかのように75歳の人生に幕を閉じたのです。
徳川家康の健康管理から、とくにリーダーが健康であり続けるために必要なことについて考えてみましょう。
第一の心得:志こそが最強の良薬
第一に、長い時間をかけてでも、達成したい目標を掲げることです。
目標があるからこそ人生に張り合いが出てくるものです。また、目標があれば、その実現までは元気でいないといけないとも思えます。
目標は人それぞれ、仕事のことでもプライベートのことでも、なんでもアリだと思いますが、できればワクワクできるもので、少し頑張りながら追い続けられるものだといいです。
秀吉を超えた「生きる」という執念
家康自身は天下人となり、平和な社会を実現することが目標だったと考えられます。
実際、家康は62歳で亡くなった秀吉以上に長生きできたからこそ、天下人となれたともいえます。
目標のために嗜好を断つ、覚悟の健康管理
ある地方の年商100億円規模の住宅メーカーの社長は、全国展開を目標としたときから、大好きだった酒を一滴も飲まなくなりました。
当時50代半ばだったその社長は、全国展開という目標を成し遂げるまでは、絶対に倒れるわけにいかないと考えたそうです。
その後、全国展開を進めることができ、70代半ばの現在も元気に陣頭指揮をとっています。