25年以上多くの読者に選ばれ続けてきた大学案内『大学図鑑!』が今年もパワーアップして発売された。現役生・OB・OGら5000人超のナマの声によってつくられた本書は他の大学選びのひとつの手段として選ばれている。本記事では最新版である『大学図鑑!2026』の出版を記念して、内容の一部を抜粋し再編集してお届けする。(本記事は2025年1月時点に執筆した『大学図鑑!2026』をもとにしています)

大学生Photo: Adobe Stock

東洋大生の特徴

 愛校心が意外と強く、「日東駒専の中では東洋が一番」と自信を持って答える学生が多くいる。近年、東洋の人気が高まってきていることもあり、「日東駒専ではなく、TMARCH(既存のTMARCH枠に東洋のTを入れる)と名乗りたい」という声もあるほど。

 とはいえ、ほどほどのプライドとほどほどの大衆感を持った学生が集まっている。群れることを特に好むタイプではないが、孤独を愛する一匹狼でもない。友人たちといい塩梅の距離感でキャンパスライフを楽しんでいる様子。

 どんなキャラクターの人がいても、やんわり受け入れて平和に過ごしている。居心地の良さはさることながら、学習についても、自分の学びたいことがしっかり学べるという声が多い。

 学部はやはりメインは歴史の長い、文、経済、経営、法、社会の5学部。中でも、伝統のある文学部がやや一目置かれている。哲学を建学の理念としている大学らしく、各学部に応じた哲学関連科目(法学部は「法哲学」、経営学部は「経営哲学」など)が取りそろえられているのが特徴。

文学部

 哲学、東洋思想文化、日本文学文化、英米文学、史学、教育、国際文化コミュニケーションの7学科。哲学が発祥の大学ということもあり、個性的なラインナップとなっている。

 東洋思想文化学科は2年次からインド思想、仏教思想、中国語・中国哲学文学、東洋芸術文化のいずれかのコースを専攻する。卒業論文は必修。日本文学文化学科は、日本との比較文化の観点から、中国などの外国文学を学ぶことも可能。

 史学科はエリート視されている。教育学科は人間発達専攻と初等教育専攻の2専攻。初等教育専攻は小学校の教諭免許、人間発達専攻では中(社会)・高(地理歴史・公民)の教諭免許が取得できる。国際文化コミュニケーション学科は、20%超が留学生。英語をメインに、フランス語、ドイツ語といった外国語を学びながら、さまざまな文化を広く新しい視点でとらえる。心なしか、文学部の講義が多い6号館は、造りが他の学部と比べて豪華。

経済学部

 経済、国際経済、総合政策の3学科。3学科とも、ゼミが1年次から始まる。単位取りは他の学部と比べるとラクだと言われている。

経営学部

 経営、マーケティング、会計ファイナンスの3学科。経済学部と並んで「オシャレ好きな子が多いからか、他学部とかから遊び人が多いとかって言われるんです」とのこと。ゼミや先生による学びの差があると感じている学生が多く、2年次からのゼミ選びが大きなポイントになりそうだ。