前回の修正箇所に加えて、「うっかり」が「つい」に、「表現の高低」が「表現の巧拙」に、「気が向く」が「目が行く」に直っていました。「表現」と「中身」の入れ替えについては気づきませんでしたが、かなり良好な成績でした。
このことから考えて、ChatGPT-4oは推敲のツールとしてかなり優秀で、利用の価値はあると言えそうです。
一方で、筆者が意図しない余計な直しがあちこちに入っており、直しすぎの印象は否めません。直した結果、よくなっていればよいのですが、原文とたいして変わらなかったり、むしろ悪くなるケースもあります。効く薬には副作用もあるということで、この点には注意が必要です。
テキスト生成AIに文章をゼロから書いてもらうのは、人間にとって大事な考える過程の放棄につながり、知識を身につけ、批判的に考え、論理的に組み立てる機会を逸することになりますから、やめたほうがよいと思います。
生成AIの便利さと引き換えに
思考能力が失われていく
一方で、対話の相手として自分の書いた文章を評価してもらったり校正してもらったりするのには向いています。
もちろん、テキスト生成AIの判断は正しいわけではありません。ときには噓が混じりますし、修正結果がつねに改善されたものとはかぎりません。
しかし、テキスト生成AIは恐ろしく博学ですし、文章を改善するヒントを与えてくれる優秀なツールです。テキスト生成AIによる修正結果を正解としてではなく、あくまで提案として受け止め、その提案をヒントに自分なりに工夫を重ねれば、自分の文章が一層優れたものになるでしょう。
人間は怠け者なので、自分の文章を直すのは面倒くさく、つい手を抜いてしまいがちです。しかし、テキスト生成AIにチェックしてもらえば、容赦なく直してくれるので、直してくれた点をごく一部でも反映させれば、確実に改善に結びつきます。