3つめが、ゲストが皆、礼儀正しいこと。アメリカのディズニーランドのゲストは大きめの声で話すので、パーク内はとても騒々しいですが、日本のゲストは普通の声のトーンで話していて、パーク内も落ち着いた雰囲気。ゲートでもアトラクションでも整然と並んでいたのが印象的でした。

 何よりも驚いたのがパレードの鑑賞の仕方です。

 パレードルートに最も近い人たちは全員、レジャーシートの上に座って鑑賞しているではありませんか!

 アメリカでは、前の人も後ろの人も皆、立って鑑賞するので、「もみくちゃになりながら、人と人の間の隙間から見る」というのが一般的です。ところが日本は、前の方の人たちが座って見てくれたので、ずいぶん見やすかったです。こうしたゲスト同士の小さな配慮にも感動しました。

 4つめが、キャストも最高に親切だったこと。

 私は翻訳アプリを使って、「このドナルドの帽子はどこに売っていますか」「おすすめのレストランはありますか?」「絶対に乗っておいたほうがよいライドはありますか?」といった質問を次々にしましたが、皆、粘り強く聞いてくれて、とても親切に教えてくれました。中には、ショップやライドの場所まで連れていってくれたキャストもいました。

 私にとって東京ディズニーランドは、最高のアトラクションとイベントを楽しめた場所だっただけではなく、日本のホスピタリティーのすごさを象徴的に体験できた場所となりました。

日本企業の事例から学んだ
マネジメントに大切なこと

 1年目の必修授業で学んだ日本企業の事例の中では、新幹線車両清掃の専門会社、JR東日本テクノハートTESSSEI(テッセイ)とトヨタ自動車の事例が最も記憶に残っています。

 なぜなら、この2社の事例は、私がIT企業で働いていたときに抱えていた悩みに対して、明確な答えを示してくれたからです。

清水寺京都・清水寺にて(後列左から3番目がオースティン・レガラドさん)=2025年5月28日、京都市東山区 写真提供:「ジャパン・トレック」幹事団