息子は筋トレが趣味なんですけど、民間のスポーツジムではなく、区のスポーツ施設に友だちと通って体を鍛えています。

 僕は子どもたちのそういう姿を見て、うれしく思っています。ですから子どもたちの金銭感覚は大丈夫だと感じています。

――アルバイトはいかがですか。高校生のお子さんはお小遣いを自分で稼いでいるのですか。

 アルバイトは勧めていますけど、やってないですね。アルバイトはしてほしいです。無理強いはできませんが、社会体験として大事だと考えています。おカネの本当の価値、意味が理解できますから。

『パックンの森のお金塾 こども投資』(パトリック・ハーラン、主婦の友社)『パックンの森のお金塾 こども投資』(パトリック・ハーラン、主婦の友社)

 最初にやってほしいのは、肉体労働ですね。僕が子どものころにやっていた経験から断言できます。道路工事とかビラ配りとか、体を張っておカネを稼ぐことのつらさ、大変さをわかってほしいです。飲食店やコンビニの店員とかもいいですね。

 大学生になれば、塾の講師や家庭教師もいいと思います。僕もやっていました。ただ、世の中のことを広く知るためには、いろいろな仕事を経験することが大切です。

 うちの子どもたちは、将来おそらくオフィスで働くようなビジネスパーソンになる可能性が高いと思います。肉体労働の経験を学生時代にしておくことで、そういう人たちのおかげで世の中が成り立っていることがわかり、その努力のありがたさが理解できる。

 実際にどんな職に就くのかはわかりませんが、社会経験として、力仕事、五感で感じた肉体労働の理解が大事かなと思います。

――そういう経験をせずに大人になって、そのままホワイトカラーの仕事に就いたとすると、どういう壁や問題に直面すると思いますか。