「毎日を気分良く過ごしたい」「他人に振り回されるのをやめたい」「自己肯定感を高めたい」……そんなあなたにおすすめなのが、日韓累計40万部を突破したベストセラー『人生は「気分」が10割 最高の一日が一生続く106の習慣』(キム・ダスル著、岡崎暢子訳)だ。本記事では、ライターの小川晶子氏に、「自縄自縛になりがちな考え方」についてご寄稿いただいた。(企画:ダイヤモンド社書籍編集局)

「こうあるべき」は呪いの言葉
「社会人たるもの、こうあるべきだ」
「母親たるもの、こうあるべきだ」
「ライターたるもの、こうあるべきだ」
SNSを見ていても、そんな信念に基づく発言があふれている。
「母親なんだから、自分より先に子どものことを考えて然るべき。自分優先なんてありえない」
たとえばそんな投稿やコメントをしょっちゅう見る。
「この人はそう思っているんだな」とスルーできればいいのだが、見続けていると呪いとなって自分の思考を縛るようになるから注意が必要だ。
本来、こうしたコメントはそれぞれの人が思ったことを言っているだけである。自分に向けられている言葉ではないし、自分と関係ないはずである。それなのに「私は◯◯失格なのか」「もっとこうすべきなのか」と気になりだしたら最後、それは呪いになっている。
私も気をつけているつもりなのだが、ときどき「私は◯◯に向いていないのだ。失格だ」と思いそうになる。
自分のなかに「基準」をもつ
そんなとき、気分を立て直す方法がある。
「私は私のカッコよさを基準に生きていけばいい」と思うことだ。
「◯◯たるもの、こうあるべき」と言う人は、それがカッコいいと思っている。それはそれで尊重しよう。だが、自分はそれとは違うカッコよさの基準を持っていたっていい。
「ライターたるもの、自分の内に書きたいものがなければならない」というカッコよさを追求する人もいれば「ライターたるもの、発注者の求めに応える文章を書くべきだ」というカッコよさを追求する人もいるだろう。
自分がカッコいいと思う生き方に従うのが、一番いいのである。
「人生は『気分』が10割」の中に「『カッコいい』かどうかを基準に生きる」という項目がある。
――『人生は「気分」が10割 最高の一日が一生続く106の習慣』(p.42)
頭がごちゃごちゃして不安になったり心配になったりしたときは、他人のことは置いておいて自分の基準を確認する。
ね、シンプルでしょ? カッコよければGOだし、サけりゃやめとく。
――『人生は「気分」が10割 最高の一日が一生続く106の習慣』(p.43)
とてもシンプルだけど、呪いをはね返す力になる。
自分は自分のカッコいい生き方をしているんだと思うことができれば、気分もいい。
そして、それぞれの人が思う「カッコよさ」を認められると、もっと気分よくいられるんじゃないかと思う。呪いをはね返すだけではなく、誰かを呪いで縛ってしまわないように気を付けたい。
(本稿は、『人生は「気分」が10割 最高の一日が一生続く106の習慣』の発売を記念したオリジナル記事です)
大学卒業後、商社勤務を経てライター、コピーライターとして独立。企業の広告制作に携わる傍ら、多くのビジネス書・自己啓発書等、実用書制作に携わる。自著に『文章上達トレーニング45』(同文館出版)、『オタク偉人伝』(アスコム)、『超こども言いかえ図鑑』(川上徹也氏との共著 Gakken)、『SAPIX流 中学受験で伸びる子の自宅学習法』(サンマーク出版)がある。