自分にとっての
ストレスサインを知る

 何らかの症状が出て医療機関を受診した時に、「あー、これはストレスが原因だね」と言われたことがあるかもしれません。

「検査も何もしていないのにな」と思うでしょうが、明らかな身体的変化がないにもかかわらず症状が出現・増悪することがあれば、それはストレスが症状の原因である可能性が高いのです。

 そして重要なのは、ストレスによってさまざまな症状が出る可能性がありますが、人によって出やすい症状があるので、自分に出やすい症状を覚えておくことです。

 例えば、以前仕事が忙しくなり、ストレスがかかった時に頭痛の症状が出た人は、次に仕事が忙しくてきつい状況になった時に、また頭痛の症状が出やすいです。

 必ずそうなるわけではありませんが、その人特有の反応が出やすいのは確かです。

 メンタルヘルス不調の対策を立てる時に「自分に出やすい症状」をまとめて、不調のサインに気づきやすくすることは、一般的に行われています。

 そして、自分に出やすい症状に対して症状の強さの度合いをつけて(例えば腹痛であれば1日何回トイレに行く必要があるかなど)、このくらいの度合いで症状が出てきたら「いったん上司に相談する」「土曜日は1日休む」など、何らかのアクションを起こすといった対策も立てておきます。