
仕事に慣れてきた部下が、ある時期から惰性で業務をこなすようになった…。そんな部下あるあるに、リーダーはどう向き合えばいいのか。小売店経営やアパレル店長として豊富な現場経験を持つ筆者が、飽きやマンネリによる生産性の低下を防ぐための工夫を伝える。※本稿は、岡本文宏『効率アップ!チーム力アップ!モチべーションアップ!リーダーの任せる技術』(あさ出版)の一部を抜粋・編集したものです。
「仕事への慣れ」が
生産性の低下を招く
入社して間もない頃は任せたことに真剣に取り組んでいたスタッフが、数週間でやる気が低下してしまった、入社後数カ月で、惰性で仕事をしているように見えてきた…。
研修に参加するリーダーから、このような悩みをよく聞かされます。
これは、仕事に慣れることからくるダレが原因です。私はこれを、「ナダレ化現象」と呼んでいます。雪山の雪崩がごとく、業務が流れ作業的になってしまい、仕事の質が落ち、生産性がどんどん低下して、本来あるべき状態が崩れてしまうことを指します。
放置するとミスが多くなり、顧客や取引先からクレームを受けるようにもなりかねません。
日々の仕事は、同じことの繰り返しが多くなりがちです。変化に乏しい日常が続けば、誰だってやる気が落ちてしまい、業務に対して気持ちが入らなくなるでしょう。
「仕事(商売)とは日々同じことを繰り返して行うもの。だから“商い(あきない)”は“飽きない”ように、自ら創意工夫をしなければならない」
私がかつて勤務していたアパレル企業の役員から、入社して間もなくの研修でそのように教わりました。