大人数のチームは
全員が手を抜きやすい
1人ひとりに仕事を割り振って任せるというシーンとは別に、チームに任せることもあるでしょう。その際、新たにプロジェクトを立ち上げるケースであれば、チームを編成するところから取り組まなければなりません。
仕事を任せるうえで、チームを構成する人数に最適なのは10人未満です。
高いパフォーマンスとイノベーションを起こすには、2枚のピザでお腹を満たすことができる人数でチームを構成するべきだと、アマゾンの創業者であるジェフ・ベゾスも「ピザ2枚ルール」として提唱しています。
私自身の経験からも、10名以下でチームを構成することによるメリットは大きいと言えます。
アパレル専門店チェーンで大型店の店長を任されていたとき、店舗のスタッフの人数は、正社員が5名、アルバイトが2名の7名でした。各自が割り振りされた仕事に取り組み、機動力のあるチームとして稼働していました。
結果として、1年で1億円の売上アップを達成することができ、売上額1位のフラッグシップ店にすることができました。
少人数のチームとなると、自分がやらなくても、誰かがやってくれるというわけにはいかず、1人ひとりが任務を完了させていかなければ、目標を達成させることはできません。オーナーシップを持って仕事に取り組むようになるということです。
逆に、チームの構成メンバーの人数が多くなれば、成果を上げにくくなります。集団で作業を行う際に、人数が増えるほど、業務に取り組むことに対して、無意識で手を抜いてしまい、1人あたりの生産性が低下してしまいます。
このことは、フランスの学者のマクシミリアン・リンゲルマンが「リンゲルマン効果」として発表しています。これを回避するには、チームの中にサブリーダーを作り、マネジメント業務を分担することが有効です。
セブン-イレブンのFC店を経営していたときは、総勢30名ほどのスタッフを抱えていましたが、出勤する時間帯別に6名のリーダーを置き、それぞれが4~6名ほどのスタッフをマネジメントする構造にしていました。このときも、機動的なチームとして動くことができていました。