商品にトキメキを感じている間は、お客様へ積極的にお薦めをしたり、ディスプレイに活用したりしてアピールするのですが、興味が薄れるとそのアイテムの存在を忘れてしまいます。もちろん、商品は売れなくなります。

 月に一度や週に一度しか来店しないお客様と違って、スタッフは、毎日、店に出勤して、同じ商品を見たり触れたりするので、飽きてしまうのは致し方ないことではあります。

担当部門を変えるだけで
マンネリ化は防げる

 まずは、部下が仕事に「飽きる」流れを排除することが必要です。可能であれば、担当する業務を定期的に変更するのも良いでしょう。

 たとえば、店舗であれば、数カ月おきに、順番にSNSでの情報発信の担当をしてもらうとか、季節に合わせて店内の装飾を変えていく担当に抜擢したりして、普段行っている業務とは別の仕事を割り当てて、トキメキが持続するようにしていくことがポイントです。

 もっと簡単なことであれば、朝礼の司会役を固定せずに、ローテーションで回していくのも良いでしょう。

 私が経営していたセブン-イレブンのFC店では、半年ごとに、スタッフが管理をする商品の担当を変えていました。デイリー商品(弁当・総菜など)の担当であったスタッフがスナック菓子の担当になったり、ドリンク類の担当者がカップ麺の担当になったりするように配置換えを行っていました。

 そうすることで、前任者のときは死筋商品になっていたアイテムが急に売れ出し、ヒット商品に代わることがしばしばありました。

 担当部門が変わると、別の視点を持って売場や商品に関わることになるので、前任者には見えていなかったことに気づけます。

 お客様にとっても、新たな視点を持って編集された売場は新鮮に映るので、結果的に売上アップにつながっていたのです。

 任せる業務を変えることは、マンネリ化を防ぎ、且つ、業績アップにもつながります。