

あるいは、JAL・ANAが運航を継続する路線でも、機材の小型化に取り組んでいる。ANAが次世代の国内線機材に、従来よりもはるかに小さいエンブラエルE190-E2を発注したのも、その一環と言えるだろう。
訪日客の国内線取り込み策としては、JALでは国際線利用の訪日客を対象に、国内線を無料で利用できるサービスを始めている。無償なので売り上げにはつながらないが、搭乗率は上がり収益改善となるため、路線維持にはつながる施策といえる。
地方発着の国際線網の充実は、例えば26年2月にJTA日本トランスオーシャン航空の那覇〜台北線が開設予定だ。
島国かつ南北に長い日本では、航空網の維持はビジネス・観光・物流に不可欠なものだ。自然災害も多発しているので、陸上交通がまひした場合は航空に頼ることも多い。だからこそJAL・ANAには訪日客の取り込みなど需要が伸びる分野への投資を欠かさずに、競争力を高めてほしいと願う。
創意工夫して競争力を高めれば、運賃の値上げや国内線燃料サーチャージなど、利用客への負担増を避けられるはずだ。