タイミーさんが見た世界写真はイメージです Photo:PIXTA

ライター業の傍ら、スキマバイトでさまざまな職場で働いている筆者が仕事を通じて見えた悲喜こもごもをつづる本連載。今回の現場は、とある地方球場のキッチンカーだ。働く前から感じていた嫌な予感が的中。とんでもない“パワハラ店長”に出会ってしまった。その実態をくわしくレポートする。(ライター みやーんZZ)

「店長がヤバい」「罵声を浴びせられ苦痛」
“危険度MAX案件”に申し込んだワケ

 氷河期世代の40代おじさんである僕が去年、突如ハマったスキマバイト。今回は、とある地方球場のキッチンカーでバイトをした際の模様を紹介します。

 先日、とある地方都市に行き、そこを本拠地とするプロ野球球団の球場でスキマバイトしてきました。

 実は僕、プロ野球12球団全てのホームスタジアムでスキマバイトするという個人的な目標を立てており、各地の球場を回っているんです。首都圏の球場は全て制覇したので最近は「スキマバイト旅」と称して地方遠征を行っており、今回が7球場目のバイトとなりました。

 スタジアムに着き、指定された場所から電話連絡。バイトさんに「田中」と書かれた使いまわしの通行パスをもらってスタジアム内に入ります。

 お店で40代ぐらいの男性店長に挨拶し、チェックイン。すると、「あんた、メシは食ってるか? メシ食べてなくて調子悪いやつ、働かせられないから。役所とかが最近うるさいの。あと水分補給用の飲み物、持ってきたか?」と、いきなり一方的に話をされました。

 さらに「あんた、名前、なんだっけ? あ、言わなくていい。どうせ覚えれねえから」と、とても横柄な態度で話してくるので「うわあ……」とさっそくゲンナリです。

 実は、今回のスキマバイト、働く前から嫌な予感はしていました。

 募集ページに書いてある「Good率」(今まで働いた方の職場への評価を指標化したもの)が「90%」と、相場からするとかなり低い数値だったからです。

 この評価は「良い、悪い」の2択しかなく、悪い評価をつけると自分にも雇用主から報復で悪い評価がつけられ、今後の就業に影響が出る可能性があるため、よっぽどのことがない限り「良い」を押す人がほとんどなのです。

 ということで、個人的にこの数値が96%以下だと“要注意”。90%は、ほぼほぼ地雷案件だと思っています。

 念の為、これまで働いた人が書いている感想をチェックすると「店長がヤバい」「ずっと罵声を浴びせられ苦痛だった」といったコメントが散見され、さらに危険度はアップ。普段なら確実にパスするのですが、今回は希望する日程と合うものが他になく、仕方なく申し込んだのでした……。