優れたリーダーは、「自分の感情」よりも「チームの成功」を意識している。
ペプシコーラ、ケンタッキーフライドチキン、ピザハットを次々と再生し、「フォーチュン」や「ハーバード・ビジネス・レビュー」が選ぶ世界トップリーダーである伝説のCEOデヴィッド・ノヴァクが、成功者100人から得た知見を『Learning 知性あるリーダーは学び続ける』にまとめている。本記事では、その一部を抜粋・編集し、「成功し続ける人になる秘訣」を紹介する。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局)

苛立ちよりも価値を選ぶ
どんな組織にも、あえて耳が痛いことを伝えてくれる人がいます。
「そのアイデアは的を外している」
「会議で誰かを軽んじていた」
「チームの一員を交代させるべきだ」
そんな言葉を正面からぶつけられて、
「お前には言われたくない」
「部下のくせに生意気だ」
と言ってしまうリーダーはいませんか?
もしくは、口に出さずとも苛立ちを覚えてしまう瞬間があるのではないでしょうか?
しかし、その瞬間にこそ自分を試されています。
なぜなら、耳の痛い言葉は往々にして、自分やチームの成長のカギを含んでいるからです。
一瞬嫌な思いになったとしても、それを受け入れるリーダーと、拒んでしまうリーダーとでは、長期的な成果に大きな差が生まれます。
本音を言う人は減っていく
マクドナルドのCEOであるクリス・ケンプチンスキーは、リーダーを目指す人へのアドバイスとしてこう語っています。
立場が上がるほど、部下や同僚はリーダーに気をつかい、無難な意見しか言わなくなります。
リーダーが求めてもいないのに「Yes」と言う人ばかりが集まれば、そのチームはいつか失敗してしまうでしょう。
だからこそ、リーダー自身が意識して「本音を語ってくれる人」を探し、近くに置く必要があるのです。
閉め出すのではなく、受け入れる
真実を語る人の存在は、ときに厄介に思えるものです。
しかし、優れたリーダーは、苛立ちを覚えながらも「どうしてそう感じたのか?」と耳を傾けます。
そして、ときに反論したくなる自分を抑え、「もっと教えてほしい」と伝える。
そうすることで、周囲は「この人には本当のことを言っていい」と安心し、組織の健全さが保たれるのです。
真実を語る人の存在を閉め出すのか、受け入れて共に歩むのか。
それが、リーダーとしての真価を分けることになるのです。
(この記事は『Learning 知性あるリーダーは学び続ける』をもとに、一部抜粋・編集し作成しました。)