ハイエースを下取りに出してID.Buzzを購入?
沢:現時点ではロングホイールベースの選択が優位です。これは最初に日本に入ってきた台数の事情もあり、納期を考えてロングを選ばれるお客様が相対的に多かったことが影響していると思います。実際にID.Buzzを買われる方は、シートや荷室の使い方を丁寧に確認される方が目立ちます。例えば3列目を倒した場合と取り外した場合の床面のフラットさ、2列目との段差、ロードバイクを何台まで載せられるか、といった具体的な確認が多いです。家族構成や趣味、日常の積載シーンを想定しながら一つひとつ確かめていかれる印象です。
F:ロードバイクを載せる。あの大きさなら楽勝ですね。ホイールを外さなくても、4~5台ならポンポン放り込むことができる。
沢:そうですね。ですがあくまでも自転車の積載は車内での固定が前提です。放り込むだけだと急ブレーキや急加速の際に車内で動いてしまう可能性がありますから、安全面を含めて実車での確認をお願いします。そうそう、意外だったのは、法人のお客様が多いということです。実際にハイエースを下取りに出してID.Buzzにお乗り換えという法人様が何組も出ています。見せ方を含めた用途に合致したのだと思います。
F:個人事業主が法人名義で買う、というのではなく?
沢:ではなく、実際に仕事で使われる法人需要です。詳細な用途は分析が必要ですが、送迎車、イベント来場者向けのシャトル、プロモーションで“見せる”など、人目に触れやすい場面での使い方をされるのではないかと思われます。
AD高橋:ID.Buzzの存在自体が広告的に機能する、という判断はありそうですね。車両を置いた瞬間に場が立つでしょうし。
F:送迎車でID.Buzzが来たら、そりゃお客は大喜びですよね。
沢:そう思います。法人のお客様は実務要件をきちんと見て購入されますが、ID.Buzzの場合は“見られること”が目的の一部として成り立つので、いわゆる「映え」を含めて導入されているのだと思います。動線設計やブランド露出まで含めて、トータルに検討される傾向があります。