F:PCA以外、例えば高速のSAで入れるような場合はやはり割安にはならないですよね。
沢:そうですね。料金は各社で異なりますが、ご自宅で入れていただくのが基本的に割安になると思います。ご自宅を基本に、必要なタイミングでPCAを補助的に使っていただくのが効率的ではないかと思います。まずは電力契約や駐車環境の確認を進めていただくのが良いでしょう。
F:大体人間の行動パターンって固定されていますから、「この店が通り道で便利だから入れる」と事前にチェックして決めておくのが良いかもしれませんね。
沢:そうですね。事前確認は有効です。加えて、日常の走行距離や駐車環境、立ち寄り先との動線まで含めて見ておくことをお勧めします。また、走行速度で電費は大きく変わりますから、効率の良い速度域を意識していただくと、充電回数や滞在時間の平準化につながると思います。これはID.Buzz固有の最適速度という意味ではなく、BEV※全般についての話です。
※BEV…バッテリーに電気を貯めて動力源とする、バッテリー式電気自動車(Battery Electric Vehicle)の略。エンジンはなく、ガソリンを使わない。
日本でも電気自動車をもっと売っていく?
F:日本でも、今後もっとEVを拡充して、EVの売上比率を上げていきたいと思っていますか。そもそも今の時点で、日本ではEVはどれくらい売れているんでしょう。ICE(ガソリン車)とEVで、8:2とか?
沢:EVを増やして、比率を上げていきたいとはもちろん思っています。数値目標は今は特にないですが。販売ベースでいえば(電気自動車は、8:2の)2もないです。

F:(日本で、両方売っていて)そんなにEVが売れてる会社はないか。トヨタだって日産だって……。
沢:国内では多分、日産さんが一番、EVの台数は進んでいると思います。でも基本的に国産車は、今の流れでいくと、フルハイブリッドかプラグインハイブリッドが主流だと思うんですよね。
AD高橋:広い意味では電動車ですよね。
沢:広い意味では電動車なんですけど……。
F:だけどEVじゃない。
沢:そうです。EVじゃない。フォルクスワーゲンジャパンとしては、ICEとBEV、この2本柱戦略を日本で進めていこうと考えています。