【教訓2】
生兵法は大怪我のもと
松尾の炎上で2つ目に学ぶ点は「生兵法は大怪我のもと」だ。いいかげんな知識や心得で事を起こそうとすると、とんでもない災難に見舞われることを指す言葉だが、今回の松尾の言動はまさにこれだった。
松尾は18日公開の謝罪動画の中で、炎上した発言については誹謗中傷をする人間はSNSをするなと言いたかったが「芸人なのでボケというか、極端に大きく言う。今回みたいなSNSを素人はするなという、すごく偉そうな言い方になってしまった」と釈明している。
今回の炎上で松尾を批判している人たちも、ネット上にはびこる誹謗中傷そのものを肯定しているわけではない。問題は、松尾が本来伝えたかった「誹謗中傷をやめろ」というメッセージを、中途半端に笑いにしようと考え、極端に大きな「素人」という主語に置き換えてしまった点にある。
その結果、「芸人やアスリート以外の素人はSNSで発言するな」というメッセージだけが大きく伝わることになってしまった。伝えたい中身(What)と表現の仕方(How)が大きく乖離(かいり)した典型的な失敗例だ。
松尾は謝罪動画の中で「バカな言い方になってしまって…芸人だったら面白く言えたはずなのに、ちょっと力がなく、極端な不快な思いをさせる言い方になってしまった」と反省の弁を口にした。誹謗中傷の抑止という意味でも、芸人の笑いという意味でもあまりに中途半端だったからこそ、炎上を呼んだといえる。
さらに謝罪動画自体の内容もまた“生兵法”で疑問視せざるを得ない内容だった。
動画終盤では松尾の相方である長田が、今回の炎上はチョコレートプラネット連帯の責任だとしバリカンを持ち出し、頭を丸める。これに続き、松尾もバリカンで頭を剃ったのだが、松尾はもともと坊主のため、反省の意味合いがあるとは思えない。このため、一部では芸人として笑いの要素を入れたと見られている。
ただ中途半端に笑いを入れたことが悪影響となり、今回の件について真剣に謝罪する気持ちはないと捉える人も出てきている。謝罪動画のコメント欄をみると、大半がネガティブなコメントだった。騒動の火消しとして考えるなら、完全な失敗だ。







