彼はさらりとそう口にしたのだ。私は記者であり、知人はプロデューサー。職種の違いこそあるものの、人間を玩具と評する感覚に驚いたことをいまでも覚えている。
最近では、テレビ東京の40代プロデューサーがタレント志望の知人女性への不同意わいせつの疑いで書類送検された、という報道もあった。事件はプロデューサーと女性が食事をともにし、その後タクシー内で無理やりキスをしたことでトラブルとなり発覚した。
プロデューサーのような立場にある人間にはキャスティング権などの実権があり、立場の弱い女性タレントや女性社員は「食事くらいは」と応じなければならない風土があることが事件からもうかがえる。
女性アナはいかがわしい
接待の道具として扱われる
X子さんも中居とのトラブルは「Aさんがセッティングしている会の“延長”だったことは間違いありません」と週刊文春で証言していた。
また、フジテレビ内のトラブルはこれだけではないと週刊文春は報じた。
2025年1月8日発売の第2弾記事では、X子さんの知人の証言として、フジテレビの隠蔽体質が指弾された。
「一度、ある女の子がフジのコンプライアンス関連部署にAさんがやったことを報告すると、LINEなんかの証拠も出したのに『監視カメラ(などの物的証拠)がないとダメ』と。『周りの証拠が必要だ』と言われてしまった。結局、そうした部署もフジの人間がやっている。都合の悪いことは潰せちゃうから」(週刊文春2025年1月16日号)
1月16日には「中居正広『9000万円女性トラブル』新たな被害者が爆弾告白『私もフジテレビ編成幹部によって“献上”された』」(週刊文春2025年1月23日号)という記事が出た。
中居やA氏によるグランドハイアット東京の部屋飲みに、騙し討ちのような形で呼び出された際に身の危険が及ぶようなできごと(逃げ出したため、未遂に終わる)が起きたと、女性アナウンサーが証言したものだった。
同記事では次のような女性アナウンサーの言葉が掲載されている。
「女性アナをいかがわしい接待の道具として使い、2人きりにして『あとはご自由に』。状況を作るだけで自分は手を下さないという本当に卑怯な手口です。性的行為を断るとき、無言の圧力を感じました。『この人たちとは一生仕事できないんだ』という諦めの気持ちでした。実際、あの事件以降、Aさんから彼ら2人に関わる仕事に呼ばれたことはありません」