投げる体力がなければプロではやっていけませんし、体力が一定以下に落ちるとケガや障害が起こりやすくなります。それを防ぐためにも、シーズンオフにしっかりトレーニングを積み、1シーズンを戦い抜ける体力をつけておくことが何よりも大切なのです。

好きな食べ物は
補助食品と一緒に食べる

 体づくりを行ううえで、トレーニングと並んで重要なのが「食」です。

 私が考える「食」とは、基本的に「バランスの取れた食事」+「自分が食べたいもの、食べておいしいと感じるものを食べる」ことです。

 もちろん、栄養学的に考えれば、人それぞれに「あれを食べたほうがいい」「これは食べないほうがいい」というのはありますが、ホルモンバランスの観点から考えても、「食事をして満足する」ことが一番大切なのだと思います。

 たとえば、肉が好きだとしても体のことを考えると消化に時間がかかるし、疲れているときは吸収も遅くなる。そう考えるのであれば、肉を食べるのをやめるのではなく、肉の消化を助けてくれる酵素(プロテアーゼ)を持つ食物(生姜、玉ねぎ、まいたけ、パイナップル、パパイヤ、メロン、麹を用いた発酵食品など)を一緒に食べるようにすればいいのです。

 夏場は水分や冷たいものを多くとるため、とくに胃腸が疲れやすいシーズンといえます。そのようなときも、胃腸にやさしい食物や消化を助けてくれる食物を自分でその組み合わせも考えながら摂取するようにしていくことも大事です。

 今は栄養士や管理栄養士の他にもフードマイスターなど、いろいろな食の資格をお持ちの方がいますから、そういった方のアドバイスを聞くのもひとつの手だと思います。

 もちろん、自分自身で食べ物のこと、体のこと、栄養学などを勉強するのもいいでしょう。気に入った食べ合わせやメニューなどはその都度メモして、いつでもわかるようにしておく(台所の壁にメモを貼りつけておくなど)のもいいと思います。