通常、商品をチェックする際には、商品名と商品コードと数量を確認するようにしています。今回もその点に関しては、正しくチェックできていたと思います。備考欄には気がつくことができませんでした。

 備考欄に『赤リボン』と記載があったと言われても、備考欄にある文字だけで理解するのは正直難しかったと思います。ミスが起きたら倉庫側の責任になると思うのですが、今回は営業にも問題があったのではないでしょうか!?

 私たちは限られた人数で集中して業務に取り組んでいるつもりですが、これだけ業務が複雑になっていると、なかなか難しい気がしています。

 あ、すみません。少し言いすぎてしまったかもしれません」

3人が責任を名乗り出て
本当の原因がつかめない

 担当Cさんの話(ヨーロピアンワインの営業担当。入社15年目)

「今回はクリスマス用の特別商品でした。

 クライアントから、クリスマス期間中は、赤いリボンをつけた商品を配送したいという依頼をもらいました。

 急な依頼だったため、商品名と商品コードはこれまでと同じものを活用し、備考欄に【赤リボン】と書くので、その際は、赤いテープが貼ってある段ボールを送付してほしいと言われておりました。

 私自身も業務に追われており、品川倉庫に「備考欄に赤リボンと書いてあれば赤テープの段ボールを送ってほしい」ということを伝えておりませんでしたが、備考欄に「赤リボン」と書いてもらっているため、おそらくその段ボールを選んでくれると考えておりました。

 ただ、今思えば赤リボンの特別商品が赤いテープが貼ってある段ボールに入っているというのだけでは、ずいぶん分かりづらい話ですね。

 お客様からの依頼は基本的にすべてお受けしておりますが、今回は急な依頼だったので断るべきだったかもしれません」

「なぜ」を5回繰り返せば
失敗の原因を突き止められる

 3人からは、いろいろな話を聞くことができました。話を聞いていると、「犯人はCさんだ!」だと思ったかもしれません。